25. フェイク・スター

光あるところに影あり。

陽が上れば、必ず何処かに影はできるものだ。

それと同じくして、世に人気モノがいれば、
妬み、羨ましがり、人気のおこぼれを貰おうとするモノもいる。

 

陽、人気モノ。= ヒット商品

という図式はもちろん成り立つ。

と、いう事は

 

影、おこぼれを待つモノ。= パチ物

となるのは言うまでもないであろう。

 

『パチ物』、『ニセモノ』

そう。これ、すなわち

 

『フェイク』

 

 

模造品、まがいもの、という意味の言葉である。

だが、ニセモノを総称して『フェイク』と呼んでしまう事について異議を申し立てたい。

この『フェイク』という言葉にはもっと強烈な真の意味が込められていると推測される。

それは、

 

「効果的な騙し技。」

 

 

技にまで昇華された技術力。

芸術の域ににまで達してしまったセンス。

人々を魅了する遊び心。

 

何事も平凡以上のモノは「技」として受け入れられる。

たとえそれが「大食い」という

無駄な行動でもである。

 

 

僕の青春時代の中で、少しの時間を費やしたバスケットボールにも『フェイク』は存在する。

パスに見せかけてのドライブイン(ドリブルしながらの突破)。

レイアップ(ランニングシュート)に見せかけてのパス。

これらを『フェイク』と呼んで貰っては困る。

これらは全て、ただの『フェイント』である。

『フェイク』というものをナメてはいけないのだ。

 

本当の『フェイク』とは

 

素人が見ても 「何かメチャメチャ動いたけど
早すぎて何が何だかワカラネエし
彼は一体何がしたかったのかも不明。
って言うか彼、最終的に
自分の予定と違う事しちゃったんじゃない?」
って思ってしまうような
訳の解らない感じのモノスゲエものなのだ。
(力説)

 

そして、

 

 

経験者が見ても
「あれ?何だかスゴかったけど彼は(以下略)」
って思ってしまう訳の解らない(以下略)

 

兎に角、常人にはマネの出来ない効果的な騙し技なのだ。
(より深く理解したい場合はジョン・ストックトン(NBA選手)を参照せよ)

 

そんな効果的な絶技、『フェイク』はアパレル業界にも存在する。

一時期ブームを巻き起こしそうになった、俗に言う

「フェイクもの」

 

知名度のあるブランドのロゴマーク等を駄洒落て、形を少しイジリ、
更にちょいとブラックなスパイスを効かせたモノ。

元のブランドが人気があればある程、そのパロディは成立する。

何故ならば、「ジョーク」なのだと皆が解る。
イジリ方にセンスがある。

それ単体であったとしてもイケてるデザインである。

これが「効果的な騙し」。

限りなくオリジナルに似せたタチの悪い『模倣品』ではなく、

『クエスチョン』であり『オマージュ』である事によって
『フェイク』なのである。

 

残念ながら大ブレイクとまではいかなかったのだが。(笑)

 

だが、これは常人には真似の出来ないセンスから生まれた

効果的な騙し技であると言えよう。

 

何故ここまで熱く『フェイク』について語ったのか。

『フェイク』の何を僕は知らせたかったのか。

 

僕は発見してしまったのだ。

『技』の中の『技』

『フェイク』の中の『フェイク』

 

そう。

『フェイク・スター』

を僕は発見してしまったのである。

 

これをお見せしたいが為、僕は

謎の腹痛を抱えながらもキーを叩いている。

もう、既にトイレを2往復はしている。

それでも伝えたい。

伝えなければイケナイのだ。

 

 

このフェイク・スターを!

 

 

フェイクスター全体図

 

拡大図

フェイクスター拡大図

 

 

何故スリッパに
「シカゴ ホワイト・ソックス」
(メジャーリーグのチーム)
のパロディを持ってくるのかが解らない。

ソックスってくらいだから靴下あたりじゃないと成立しない。

そもそも「シカゴ ホワイト・ソックス」ってそんなに人気あるのか?

それは置いておいて、きっとこの商品は

「ソックス」をパロディって「ソール」(靴底)とでも言いたかったんであろう。

 

このスリッパを見ると、白い部分は靴底(?)くらいしか目立つ部分はないのでそれは明らかだ。

フェイクスター靴底部拡大図

しかしだ。

 

しかしである。

 

 

 

 

SORE

(意=ひりひりする)

って何さ!

SOLEでしょ?!

靴底のソールはSOLEでしょ!!?

 

さ、ここで噂のSOREの、「ひりひりする」以外の意味も見てみよう。

 

 

SORE=a. 痛い, ただれた;
悲痛な; 癇に触る;

(話)怒っている; 感情を害する(at; about, for); ひどい.

a sight for sore eyes 見るもうれしいもの;

珍客.

- n. . ただれ; 苦痛の種; 古傷, 嫌な思い出

 

 

 

もうこれ以上書けません・・・

直球勝負すぎて。

 

 

この「スリッパ」を「スリッパ」に見させない程、全く正反対の言葉の数々。

常人には真似のしようがない非効果的なセンス。

僕を魅了して止まない

この遊び心。

珍客のあたり)

 

 

これをフェイク・スターと言わずに何と言いましょう。

 

 

僕は生涯、

このスリッパしか履かん!!

 

 

 

今日の名言

〜 フェイクとは笑いが取れれば”勝ち”である 〜

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