34. テトテヲ

季節的には夏真っ盛りというこの御時世に、今だ
コタツを出しっぱなし。

その理由は、
たまにクーラーが効きすぎて寒いから。

テレビを見ながらクーラー三昧。
冷えてきたらコタツへいそいそ。

そして、その自宅に
携帯の電波が届かないのにAir H” に加入。

一回も使っていないのに、かれこれ
6万円強支払い続けている。

解約するのが面倒であるらしい。

電気、水道が度々停められる。
お金はあるのだが停められる。
理由は払いに行くのが面倒だから。

じゃあ銀行引き落としにすればイイじゃん。と言うと

手続きするのが面倒臭い。
予想通りの回答を用意する。

 

そんな極度の面倒臭がり屋、
いつも元気な後輩Eくん。

九州男児である彼は面倒臭がりだが異様にタフだ。

無茶にタフなのである。

普通の人間なら即死してもおかしくない程のタフ&ハードスケジュール。

そんな彼が珍しく溜息などをついているからさあ大変。

 

 

僕 「おいおい、どうしたんだい?ダルそうにして。眠いのかい?
もしくは、そろそろ死ぬのかい?
ルパンは二度死ぬのかい?」

 

E 「イヤイヤ、ダルいんですよ。
って言うかヤバイっすよ。」

 

僕 「あら、珍しい。
不死身のタフさが売りの君がダルいだなんて。」

 

E 「色々あるんスよ。」

 

僕 「ほう。」

 

E 「・・・kumeshinさんって、
『読売ランド』って行った事ありますか?」

 

僕 「うん。あるよ。」

 

E 「あそこって駅から遠いんですか?」

 

僕 「うーん、確か駅から結構歩いたような記憶がある。」

 

E 「そうッスかぁ・・・」

 

僕 「何々?読売グラウンドでも借りてラグビーの練習でもすんの?サークルの。」

 

E 「イヤ、違いますよ。」

 

僕 「あ、じゃあ遊びに行くんだ?」

 

E 「遊びじゃなくて

 

本気で行くんですよ。

 

 

僕 「バンジーしに?

 

E 「バンジーじゃないッスよ。

 

僕 「じゃあ何を本気でしに行くのか?読売ランドに。」

 

E 「実は28日に

ゴマキのイベントがあるんですよ。」

 

僕 「マジでか?!」

 

E 「マジっすよ!!
しかも握手会もあるんですよ!!」

 

僕 「へー、良かったじゃないか。
ゴマキの大ファンであるキミにはステキな出来事じゃないか。」

 

E 「そうッスよ。握手会なんて、考えただけで
今からヤバイっすよ。

 

僕 「何がヤバイのかは全くわからんが良かったなあ。
あ、もしかして嬉しすぎてヤバイ為にダルいのかい?
意味わかんねえけど。」

 

E 「イヤ、握手会自体は相当ノリノリになるくらい楽しみなんですけど問題はそこにもあるんですよ。」

 

僕 「ム。」

 

E 「イヤ、俺、かなり長いスパンでのゴマキファンじゃないですか?」

 

僕 「うん、しかも熱狂的な、な。」

 

E 「その俺が初めてゴマキと握手する訳ですよ。」

 

僕 「うん、良かったじゃないか。」

 

E 「問題はその握手の瞬間、

 

 

 

何て言葉をかけようかと思い悩んでいるんですよ。

 

僕 「頑張って下さいじゃダメなのか?!」

 

E 「そんな昨日今日のファンと同じ言葉を吐ける程
腐っちゃあいませんよ!

 

僕 「腐ってませんがな!
まぁ、って言うか絶対に『頑張って下さい』くらいしか言えないって。」

 

E 「ですよねぇー?!
つーか、そういう小さい自分が腹立たしいッスよ!」

 

僕 「イヤ、そんなに自分を責めなくっても・・・
え?って言うか、え??!
もしかしてダルいっていうのは・・・・・」

 

E 「一昨日くらいから
何て言おうか迷っていて

考えすぎでダルいんス。

 

 

僕 「このダメ人間め。

 

E 「それでもいいッス。」

 

僕 「じゃあ僕がナイスかつ、的確なアドバイスをくれてやろう。」

 

E 「ほう。」

 

僕 「最愛のゴマキからキモがられるから
『頑張って下さい』くらいにしとけ。

 

E 「マジっすかぁ?」

 

僕 「だって考えてもみなさい。

『何年も前からキミだけを見てました。
もう、何よりも好きです。大好きです。
ゴメンナサイ。神様よりも愛しています。
ラブミーテンダー

なんて言ってみなさい。

次の日、
新聞のトップ記事だ。

 

E 「でも、
絶対に顔とか覚えてもらえるじゃないですか。

 

僕 「『イヤっ!!この人、ストーカーよ!!
ってな具合にだけどな。」

 

E 「それでも覚えてくれるならいいッス。

 

僕 「だまらっしゃい。
イベントとかに出入り禁止になるので止めておきなさい。」

 

E 「わかりました。
じゃあ、そういう事で28日は
夜の仕事が終わってから読売ランドに並びますので。

 

僕 「4時間も?!

 

E 「!!(親指を立てつつ)」

 

僕 「相変わらずタフな男よのぅ。」

 

E 「楽勝です。ゴマキの為なら。
そして午前の握手会が終わったらすぐに
2回目のイベントの為に並びます。

 

僕 「・・・・・」

 

E 「当たり前ですよ。

 

僕 「もちろん仕事が終わってから
風呂には入っていくよな?

 

E 「風呂?!

 

僕 「うん、風呂。
だって仕事終わりは汗ダクじゃん。」

 

E 「えー、間に合わないッスよ。」

 

僕 「4時間も余裕あるじゃん!!

 

E 「イヤ、4時間でも意外とギリっすよ。きっと。
最前列以外は認めませんよ。俺は。

 

僕 「でも、汗臭いムサい男が握手しにきたら
流石のゴマキも引くぜぇ。
そんな引きつった顔のゴマキと握手して
キミは楽しいのかい?」

 

E 「・・・で、でも、」

 

僕 「 そんな引きつった顔のゴマキと握手して
キミは楽しいのかい?

 

E 「あー、まいった。
kumeshinさんがまた悩みを増やした。

うわー、すげぇダリー。

 

僕 「人間、悩んで悩んで成長するものだよ。
って言うか
悩みすぎて体調を壊して
入院しなさい。

 

E 「そしたら28日、行けないじゃないですか。」

 

僕 「そうやって大人になっていくのだよ。」

 

E 「じゃあ前日から休暇を取らせて頂きます。

 

僕 「スイマセン。勘弁して下さい。

 

 

 

何故か最終的に謝ってしまった釈然としない今日この頃。(笑)

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