10. ユメクウカン

前回の駄文、『「脳」と「体」の関係性』で予告した通り続きです。

がっ、前回分を改めて読み直してみると何かが足りない。

あ、そうだ、オチ書くの忘れてた。(最悪)

と言う訳で「駄文9」加筆しました。

 

教訓。

酔っ払ってネタのオチを書き忘れると、
意外と焦る。

では、気を取り直してゴー。(笑)

 

神経意識下での壮絶なバトルを経て、就職の道を進む事を決めた僕は
就職口を見付けようと放課後に「就職案内教室」

別名、「トラの穴」へ行った。

 

「トラの穴」 とは、何の事はない。
学校側の推薦する就職口が載っているファイルの置いてある教室である。

何年か前に生徒の一人が「就職案内教室」に赴いた時、
その狭っ苦しい空間に有象無象の

進学できる見込みのないヘタレ学生がひしめきあい、

ファイルを奪い合っていた様を見て、

「ここはトラの穴だ・・・」

と無意識に誰に言うでもなく呟いたという。

 

その伝説が次世代に伝承されていき、誰もが「トラの穴」と言うようになったこの教室。

その日も伝説に違わず

「ト穴(略語)」

と化していた。

 

我が母校は県下でも優秀なダメ高校であり、パラダイスでもある。(笑)

よって、進学者より就職者が多い比率は9対1であり、ト穴(略語)の人口密度は

ジャニーズジュニア出待ちの人だかりに匹敵する。

(想像)

 

殴り合いに発展しそうなその空間の中、僕は特権階級を活かし(自分の教室がト穴のすぐ隣)ファイルを手にし、
羨ましそうな視線を感じながら真剣に就職情報を読み耽っていた。

そして読みながら、フと思った。

 

「僕ったら一体どんな仕事をしたいのですか?

(疑問形)」

 

それまで全く考えてなかった。

ダメだ。そんなんじゃダメさ。

もしかすると一生お世話になるかもしれない職場を行き当たりバッタリで決めてはダメなのさ。

 

僕の考えていた 「将来の夢」 って何だったのだろう?思い出せ。今こそ思い出せ。

 

幼稚園時代、友人と話し合った 「将来なりたいモノ」

 

 

プロ野球選手。

 

 

野球なんてやった事ないじゃない!むしろ下手じゃない!守備が特に!

推測するに、『時代に流されていた』的現象でアリ却下。(当たり前)

 

 

小学校卒業時、卒業文集に書いた 「将来なりたいモノ」

 

 

刑事。

 

 

それって「あぶない刑事」に感化されただけじゃない!

本物の刑事さんはサングラスなんかしてたらブッ飛ばされるし、二丁拳銃なんてありえないよ!

そんなマネしたら確実にニュースに報道されるよ!

 

「あぶない刑事って。

 

 

中学生時、やっぱりこれしかないなと考えた 「将来なりたいモノ」

 

 

おもちゃ屋さん。

 

 

子供過ぎて恥ずかしすぎる!

きっと自分セレクションのおもちゃを入荷して売れなくてもウハウハ。何て事考えていたのだろう!

確かその当時は 「子供達に夢を売るのさ。子供の笑顔がスキなのさ」

「クリスマスにお父さん達が買う物に困っていた時に的確なアドバイスを与え、彼の家庭を笑顔で溢れさせてやるのさ」

なんて事を言っていた気がする。

ブッチギリの妄想状態であったと思われる。

 

 

そして今。

 

高校生の自分は何をしたいのであろう?

 

考えながら就職案内のファイルをペラペラとめくる。

「営業」 かあ。でも意外と人見知りだしなあ。強引に物事を押し付けるっていう感じも絶対ヤダし。

「製造」 かあ。何か作業が単調そうだしなあ。流れ作業なら機械に任した方がいいだろう?

「販売」 ねえ。まあ悪くはないけど将来の役に立つのかどうかは疑問だな。
そうなると、就職する意味はあまりないんだよなあ。

「調教」 ねえ。ん? 「調教」 って?

 

『内容=横浜八景島シーパラダイス内のイルカ、アシカの調教師募集』

 

 

いいねえ。それ。

 

 

イヤ!イカン!!

そんな刹那的な感情で物事を決めてはいけない筈だ。

だって楽しそうな職業だけれども

 

泳ぎそんなに得意じゃないし、多分溺れる。

 

何だ?!一体、僕は何の仕事がしたいのだ!??

改めて真剣に考えてみよう。

何故ならば、今決めないとファイルをいつ強奪されるか判らないからだ。

今時点の夢って何だ?

大切な物って何だ?

そしてそれに繋がるような仕事って何であろうか?

 

大切な物。

それってやっぱり友人達ではなかろうか?

きっと道は違えど、社会にでてしまえば今よりは疎遠になってしまうのであろう。

それぞれの職場仲間、学友、など新たな出会い、そして付き合いがあり、今では家族並みの交流をもっている
仲間達の顔を見る事も少なくなってしまうのであろう。

それは、いつでもそこに行けば誰かしら居る。という環境がないからだ。

仕方ない事なのかも知れないが、それはそれで哀しい事だ。

 

 

 

造りましょうか?僕が?

 

夢空間造っちゃいましょうか?

僕が?

 

 

そんなこんなで(?)将来の夢が決まってしまった。

 

親しい人が集まる様なお店が持てたらイイな!!!(酒アリ)

である。

 


進むべき道を見出した僕は

何故か経営の道でもなく、調理関係の道でもなく、

自宅近郊の某有名レストランのサービス

(簡単に言えばウェイター)

の道を選んだのであった。

 

今、思えばかなり意味の無い選択だ。

だってサービスだけ出来ても自分の店なんか持てないだろう。バイトでも気の利くヤツはそれなりにこなすし。

 

しかもその後、

 

 

高校時代の友人達とは

モノスゴク疎遠になったのである。(笑)

 

 

意味ナシ。

 

次回の駄文へつづく。(またか)

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